「台詞は言えないんだ」極道の親分を演じる柄本明さんが語るその理由:プリズンホテル

次回!11月11日(土)夜9時放送!「プリズンホテル」

オーナーも従業員も宿泊客も極道だらけ!?
"任侠団体御用達ホテル"こと奥岬あじさいホテルを舞台にした浅田次郎原作『プリズンホテル』。
主演の新人支配人役を務めるのは、ゴールデンタイム連ドラ初出演となるココリコの田中直樹さん。ホテルのオーナーであり極道の大親分でもある木戸仲蔵(柄本明)の下、次々と訪れる"ワケあり客"が巻き起こす騒動解決に奮闘する姿を描く、笑って泣けるコメディです。

今回、読むBSジャパン編集部は、『プリズンホテル』の撮影最終日に同行しました。約3ヵ月間、駆け抜けてきたこれまでの思い出や撮影秘話、後半に向けた作品の見どころを伺いました。



柄本明がいま思う"できない"ということ


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ドラマの中でも重要な役割を占める木戸仲蔵を演じる柄本明さん。
極道の親分として従業員たちを従え、道に外れた人たちの"憩いの場"として任侠団体御用達のホテルを運営しています。時々柄本さんは、監督やプロデューサーが予想もしないような芝居をされるといいます。その中でも番組プロデューサーが特に驚いたのが第4話のクライマックスのシーンでした。

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「金は返しても、義理は返せねえんだ」

詐欺を手伝わされていた男を救ったときに言った一言。当初、テーブルの前に座ったままの状態でこの台詞を言うと想定していたスタッフ陣。突然、柄本さんが机の上を歩きだし"ぶったまげた"そう!

柄本:僕がそのとき考えたことが出たんじゃないですかね。こういう仕事っていうのは、いろんな俳優さんが考えているわけでそれはその人が持つ何かや、その人が勉強してきたことから、引き出したんじゃないですかね。
人の書いている本(脚本)なんかさ、ただ読むだけっていうけど、人が書いたものだからね。いまこうやって喋っているのは自分の中からでてくる言葉でしょ?俺はヤクザでも何でもないわけだから。(脚本家や監督、スタッフ達に対して)"台詞は言えないんだ"っていう教育ができていないんですよ、この日本は。だからみんなその台詞と格闘するわけですよ。つまり何をやるんだとしても「できないんだ」ってことに気づくだけの話なんですよ。演技を観てるっていうけど本当はその人の格闘している姿を観ているわけですよ。それでこの人はいいな、とか思うわけですよ。

「非情さ」を貫くことで見えること


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第1話のクライマックスシーンでは懲役を終えたばかりの矢野政男(豊原功補)という男が、かつての妻と娘のことを思い、ヒットマンを銃で撃ち殺してしまう。そのシーンに対して柄本さんは「殺す必要があるのか?」と問いかけたといいます。


番組プロデューサー:やっぱり第一話でヒットマンを殺してしまうということで、ヤクザの「非情さ」を表現したい。そこを見せたうえで、2話以降ヤクザはやっぱり悪い人ばかりじゃないんだ、ということを伝えたいとお願いしました。


柄本さんご自身も劇団を運営され、常に"楽しくなる場"を心がけていると言います。楽しいということはただ笑い声が聞こえるだけではない。柄本さんのこの問いをきっかけに、撮影現場がピシっと引き締まり、現場が楽しくなった瞬間だったといいます。


娘が父親を尊敬していく姿を観てほしい


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プリズンホテル支配人(ココリコ・田中直樹)の娘・花沢シゲル役を務める北香那さん。
父親を嫌い、「お金をくれ」と奥岬あじさいホテルにやってくるものの、木戸仲蔵の計らいで仲居として働くことになります。もともと浅田次郎原作の『プリズンホテル』を読んで知っていたという彼女。原作では、シゲルの役は男性ですが彼女はどのように演じるのでしょうか。


北:シゲルは原作ではヤンキーで特攻服を着ているようなキャラだったので、バリバリのヤンキーを想像していたら、なんかちょっと優しい面があったりして、なるほど・・・あのままではなくちょっと捻るんだな、と思いました。私がイメージした女の子のシゲルは、物怖じしない、誰にでもタメ口、ヤンキーなだけじゃなく素直でちゃんと優しさを持っている子だと思います。


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北:シゲルってドラマの中では"父親"と呼びたがらず、あいつとか支配人さんと呼んでいたり、「なにやってるんだよ」など、粗っぽい台詞が多いんです。でも話が進むにつれてお父さんをみる目が変わっていく様子が感じられると思います。ただ毛嫌いしているだけでなく、尊敬している。そんな、シゲルの父親への気持ちが変わっていく様子が今後の見どころです。


実はメイクこそ違うものの、シゲルの天真爛漫さは北さん自身とよく似ているといいます。
第3話で一家心中を図る家族を捜しに山の中を歩くシーンを撮影した際、虫嫌いの矢野聖人さんが虫を嫌がる姿をみて、田中直樹さんが必ず神妙な面持ちをするのが面白く、思わず突っ込んでしまったそう。現場を明るく盛り上げる北さんの姿は、物怖じせず明るく優しいシゲルそのものでした。


日本は"自分の家"ユリコタイガー


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仲居役のローザを演じるのは、アニメ好きをきっかけに20歳の時にイタリアから日本へ移り住んだユリコタイガーさん。


ユリコタイガー:アニメや漫画がすごく好きで、ずっと日本に行きたいと思っていました。日本のことを「自分の家」のように感じるほど(笑)。お母さんもなんでそんなに好きなの? なんでそんなに大きい愛を持っているの? と言われるくらい。よくわからないけれど、自分の家は東京だと思っていました。14歳のときにコスプレイヤーをはじめて、その時からステージに立つのが楽しいなって思い始めました。それからアイドルになりたい、日本で有名人になって夢とか愛をシェアしたいと思いました。


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ユリコタイガー:演技をすることとコスプレをすることはすごく近いなと思いました。コスチュームでも、普通のセーターでも、キャラクターに入りきって演じることは同じなので、私のしたいお仕事だなと思います。ローザはあまりしゃべらないので、どう振る舞うか難しいんですけれども、ローザに入ると雰囲気は少し変わります。いつも笑顔で可愛くて、ちょっと可愛いポーズとかしてる! 歩き方も普通の歩き方じゃなくて、かわいらしさを意識しています。


ドラマの中でも仲居さんが集まるシーンはパッとトーンが変わり、コミカルな雰囲気。実際の現場でも、夜誰かの部屋に集まってオンエアを観ながらみんなで騒いだりするほど仲が良いそう! その仲の良さが、ドラマにも滲み出ているのかなと感じました。


第5話のあらすじと第6話のポイントをご紹介


次回、11月11日(土)夜9時から放送される第6話は、『プリズンホテル』の中でも唯一の2話完結型。はじめての方にも、見逃してしまった方にも、第5話のあらすじと第6話の見どころをご紹介します!


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奥岬あじさいホテルの支配人・花沢は、前日の電話予約で「東京桜親睦会」という団体客を受け入れることに。翌日到着したのはなんと青山警察署の慰安旅行! なんとしてでも極道が経営するホテルだと知られないようにしなければ、と大奮闘。


そんな中、青山署と血で血を洗う関係の大曽根組がホテルに到着! 若い者の出頭前の壮行会で前倒しになったのだ。両者がホテルで鉢合わせしないよう、従業員一同で立ち向かう中、すべてがバレてしまい大変なことに・・・!


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今回のキーマンとなるのは、この3名。長年、大曾根勉(山本龍二)を追い続ける松倉岩夫(島津健太郎)。そしてかつては松倉の上司であった渡辺莞爾(中本賢)。


定年を迎える最後の年に、長年担当してきた青山警察署の慰安旅行を成功させたいと願う渡辺。解決の糸口は渡辺にかかっている・・・! 次回放送の、第6話をお楽しみに!


番組名:連続ドラマJ「浅田次郎 プリズンホテル」
放映時間:毎週土曜日夜9時~9時54分
出演者:田中直樹(ココリコ)、矢野聖人、北香那、森下能幸、長江英和、武田幸三、永岡佑、望月ムサシ、副島淳、ジョアニ・エロア、かなで、ユリコタイガー、菅田俊、柄本明 
番組HP URL:http://www.bs-j.co.jp/official/prisonhotel/