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バイオリンの聖地クレモナへ 〜ストラディヴァリウスに魅せられた日本人たち〜

初回放送 2008年7月26日

川久保賜紀

バイオリンの聖地:イタリアのクレモナ。17世紀後半に活躍した偉大なバイオリン製作家、アントニオ・ストラディヴァリが名器を生み出した街。現在も100人を越える職人がバイオリンを製作し、世界中の演奏家達を支えている。
 10年以上ストラディヴァリウスを使っていたバイオリニスト:川久保賜紀さんは、忘れられない音色を求めてこの地を訪れた。ストラディヴァリウスの面影を巡る旅、それはバイオリンが生まれるこの街で新しい音との出会いを期待する旅でもあった。

クレモナには川久保さんが会いたかった日本人製作家がいる。
昨年行われた第13回チャイコフスキー国際コンクールの製作部門で優勝を飾った製作家、菊田浩さん(47歳)。
このコンクールは川久保さんも6年前に挑戦し、最高位を飾った大会。
菊田さんは同じ舞台で戦った同志にあたる。菊田さんの案内のもと川久保は再びクレモナの街を歩いた。川久保さんが見たのは、師匠から受け継ぐクレモナの伝統、製作家の熱意、そしてバイオリンの新しい姿。木から音を生み出すバイオリンを作る製作家、そのバイオリンで音楽を奏でる音楽家、バイオリンをはさんだ違う世界にいる2人は同じように夢を追う者であった。

 そして2人が向かったのはストラディヴァリ博物館。 自筆のデザイン画や文字、型に刻まれたノミの傷跡を目にし、93歳になるまでバイオリンの可能性を探り続けたストラディヴァリの人間性に心打たれる。伝説のストラディヴァリはいつしか1人の製作家として川久保さんの前に姿を現した。

 川久保さんが旅を通して見えたもの、それは昔も今も変わらないバイオリンに込められた製作家の心、そして新しいバイオリンたちの未来への可能性。 旅の最後、川久保さんはこの旅で出会った、菊田さんの生まれてきたばかりの音色を奏でる。バイオリニストと製作家、2人だけの夢の演奏会が始まった。

川久保 賜紀 [Tamaki Kawakubo(Violin)]

2002年チャイコフスキー国際コンクール最高位入賞(1位なしの2位)。
同時に、ロシア作曲家協会による「現代音楽の優れた演奏に対する特別賞」受賞。
2001年9月には、スペインで行われるサラサーテ国際バイオリン・コンクールで優勝を果たしている。
2004年には出光音楽賞を受賞。

 5歳の時にロサンジェルスでバイオリンを始め、ロバート・リプセット、ドロシー・ディレイ、川崎雅夫、 ザハール・ブロンの各氏に師事。これまでにロサンジェルス・フィル、デトロイト交響楽団、ヒューストン交響楽団、シンシナティ交響楽団、ボルティモア交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、クリーヴランド管弦楽団など主要な北米オーケストラと共演し、若い時より豊富なステージ経験を積む。
 リサイタルも活発に行っており、ラヴィニア音楽祭では、同音楽祭の芸術監督でもありピアニストでもあるクリストフ・エッシェンバッハと共演し高い評価を得た。テレビ出演の機会も多く、1994年にはジョン・ウイリアムズ指揮ボストン・ポップス・オーケストラとの共演の模様が全米に放映され注目を集めた。  近年では、ファビオ・ルイジ指揮ライプツィヒ放送交響楽団の定期演奏会に出演した他、サンクトペテルブルグ交響楽団との共演、リトアニア、ドイツ、スウェーデンでの演奏活動など、ヨーロッパでも活躍の場を広げている。

 日本へは97年、東京国際フォーラムの柿落とし公演チョン・ミョンフン指揮アジア・フィルハーモニー管弦楽団のソリストとして初来日。
同年、ニューヨークのモーストリー・モーツァルト・フェスティバル・オーケストラとのツアーで再来日し、絶賛を博した。その年の演奏活動に対して、リンカーンセンターより、エヴリー・フィッシャー賞を受賞。以後、日本の主要オーケストラと共演を重ねる他、エリアフ・インバル指揮ベルリン交響楽団等、海外オーケストラのソリストとして迎えられ、日本各地で演奏旅行を行い、深い音楽性に高い評価を得ている。

レコーディングはエイベックス・クラシックスより、2004年9月に「チャイコフスキー&メンデルスゾーン:バイオリン協奏曲」(下野竜也指揮新日本フィルハーモニー交響楽団)でデビューし、2007年5月にセカンド・アルバム「リサイタル!」がリリースされ、『レコード芸術』の特選盤に選ばれる等各誌で紹介されている。